ライン-ヘルネ運河のGelsenkirchen付近にかかる歩道橋。設計はシュライヒ事務所(schlaich bergermann partner)。
桁が平面曲線を持つ自碇式吊橋・斜張橋は、最近ヨーロッパで多く建設されています。
曲線吊橋では、橋を設置する範囲を広く取らないように、塔が曲線の内側に建てられることが多いですが、この橋はその中では珍しい平面曲線の外側にタワーを置くタイプ。
1本柱で吊っているので、塔の位置が橋梁の中心に近くなるように、塔が設置されている岸の橋梁延長が長くなっています。
ハンガー、メインケーブルは橋軸直角面内の角度があり、桁が吊られていない橋台付近の桁にはそこそこ橋軸方向に引っ張り力が作用しているはずで、桁がケーブルの延長のような構造となり、これが吊っていない区間が長くできていることに寄与しているのか、計算してみると面白そうです。
桁形状は、三角形で支間中央付近のハンガーの角度に合わせて外ウェブの角度が決まっています。
形態を鑑賞するときは、吊橋の構造を明らかに見てしまうより、塔を視界から外して浮遊している桁だけを見ると楽しいです。
塔高は45mと140mの支間にしてはかなり高いです。
歩いてみると見た目以上に安定しているのもサグが大きいためかもしれません。いろいろうまいなあと感心します。
塔のアンカー周りは数日前に訪問したわが先輩技術者が草刈りしていただいたそうです。ありがとうございます!その方は、駅からゲルゼンキルヘン動物園横を通って歩いてこられたとのこと。私はレンタカーで橋の北側の226号線の路肩に止めて見学しました。
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