2017年4月12日水曜日

メトロポールパラソル、世界一の木造建築?

メトロポールパラソル、世界一の木造建築? (2011)

セビリアにあるメトロポールパラソル。ドイツ人、ユルゲンマイヤーHの設計。構造設計はArup。
大きさは150m x 70m、高さは28mで世界一の木造建築とのふれ込みです。
子供の頃は東大寺が世界最大の木造建築だと習った気がしますが、調べてみると、他にも結構大きいものがあるようです。例えば、伊東豊雄が名を連ねる大館樹海ドームは延べ床面積も高さ52mもこのメトロポールパラソルより大きいです。
”最大”の定義はよくわかりません。
商業施設が入っている部分の2つのコアになる柱はコンクリート製。木材の屋根は1.5m角の格子を構成する3400個の部材と3000個のコネクションを、ドイツで仮組した後、分解してセビリアに輸送しています。
工事中にローマ時代の遺跡が発掘され考古学博物館が入っています。
屋上には展望台があり、登れば屋根の全容が見れたかもしれませんが、訪問時間が悪く下から見ました。
近づくとかなり背の高い建物です。建物密集地を縫うように巨大構造物が現れる感じで、旅行ガイドなどの写真ではのびのびして見えますが、実物は建物の隙間にむりにはめこんだようなごちゃごちゃした印象を受けました。

なんとなく背の高さ、規模がしっくりきません。もっと広い川沿いとか、全体の形状が遠くからでも見える場所に建てた方が映えたのではないかと思います。
表面は木材の格子の上に屋根がなく木材がむき出しのため、防水のためのに2-3mmのクリーム色のポリウレタン樹脂塗装がされており、木目は見えません。降水量は東京の1/3。塗装寿命10年くらいでしょうか。
強い工業製品感

接合構造や塗装が目立って、木材の生かされ方が自然な感じが少なく、アルカサル等重厚な旧市街の街並みの中で、この点も少しずれている感じがした要因です。
このくらい木材が呼吸できないように保護してしまうなら、牛深ハイヤ橋の風除け板のようなCFRCでもよかったのでは?と思いました。
木造のコンセプトを取ったら意味がないのか。。

セビリア内の公共交通による移動は一日乗車券があるとの情報がありますが、ホテルのレセプションでもどこで売っているか分からないと言われました。結局、トラムは停留所の券売機で、バスは乗るときに運転手に運転席横の小窓で支払いました。
セビリアには2016年、時清武が在籍していて、正月番組で、走る路線バスにボールを蹴り込んでましたね。
メトロポールパラソルのある中心部は、細い道が多いので、トラムの終点か、外周を走るバス亭から歩くのがいいかもしれません。

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