2016年10月3日月曜日

ネイメーヘンのFRPアーチ

ネイメーヘンのFRP橋 (Ooypoort Footbridge, Lc=56m, 2014)

ネイメーヘンのシンボル的な大きいトラスアーチWaalbrugのたもとにあるビーチへ行くための連絡橋。
建設はMEERDINK BRUGGENという会社で、HPを見ると、水路の橋や、公園の橋のような小規模の橋梁を得意としているようです。木造の施工例が多く、FRPは重量が軽く施工が容易という共通点があります。アーキテクトはOlaf Gipser。設計計算はLightweight Structures BV。

橋を渡ると、橋の頂上から別世界の砂浜が広がるという楽しいアプローチを与えてくれるゲートになっています。
見に行った日は暑い時期だったので、手前側の駐車場やレストランなどがあるエリアと、川岸のビーチを往復する人がたくさんいました。

架設中の輸送の写真を見ると、かなり軽そうで、人力での取り扱いが容易そうです。
http://www.compositesworld.com/news/dutch-bridge-claims-to-be-largest-single-span-composite-bridge-in-the-world

グラスファイバー(GFRP)の橋としては世界最長とのことです。この形式とした理由は、上流にボートを入れる必要があり航路条件をクリアすること、高水時には一時的に吊り上げてしまうことまで考えられているようです。
取り付け部はピンを抜けば簡単に取り外せそうです。
この橋、軽量なFRP橋梁の弱点がしっかり出ていて、非常によく揺れます。しかもビーチに人出が多く通行はひっきりなしにあります。
経験のない構造で、接合部、支圧部の強度、耐久性試験、疲労試験はどこまで確認されているのか?構造的には幅の狭いアーチで水平方向の大変形に弱いので、水平荷重への冗長性は持っておいたほうがいいと思いました。

新しい構造の点検はしっかり実施してほしいと願います。
貫禄ある隣のアーチ(1936建造)




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